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───バスルームを出ると、紺野君がキッチンに立っていた。
「あっ…」
言いかけた私を見て彼は無表情のまま言葉を放つ。
「バイトが忙しくてメシ食いそびれたんだよ」
「わ…私が作るよ!」
「いーよもう。出来たから」
そう言いながら彼は鍋からパスタを湯切りしてお皿に盛りつけている。
彼の手元に並べられたお揃いのお皿から立ち昇る湯気が私の胸を強烈に熱くさせた。
「俺、トマト嫌いだから。カルボナーラな」
ぶっきらぼうに言った紺野君に更に心が揺らされる。
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