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トマトが嫌いなのは彼じゃなくて私だ。
お皿の上にカルボナーラソースの袋を開けている彼を見つめながら思う。
まるで自分が食べたかったついでに私の分も作ったように見せかけているだけで、本当は私のためにこれを作ってくれたのではないだろうか。
けれどそんな私の思いを彼はいつものように容赦なく打ち砕く。
「だけどホントにオマエって好きものだな。
今夜は俺に抱かれて明日は蓮都に抱かれるんだ」
「…………」
「そんなに蓮都のより俺の方がキモチいいの?」
投げつけられた屈辱に堪えきれずに唇を噛んだ。
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