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表情を曇らせた私を黙って見つめていた紺野君が、優しく私の頭を叩いた。
まるで全部私の考えていたことをわかっているかのように。
「だけどうちの親は花束なんて贈ったら金がもったいないって言いそうだけどな」
…ううん、そんなこと絶対ない。
そう思った私に紺野君は眩しいくらいの笑顔を見せた。
「それより俺が素敵とか言っちゃって、それってコクってんの?」
「うっ…」
「あれ?違うんだ?」
ニヤニヤと冷やかすように笑った紺野君のおかげで、再び顔中に熱が集まる。
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