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「…うん…」
差し出された手に自分の手をそっと重ねると、力強く握りしめられてまた胸が心地よく鼓動する。
しっかりと繋がった手の温もりに私は全身で紺野君の愛を感じた。
キスとか…エッチとか…。
愛されてるって実感するのはそれだけじゃない。
こうして繋がった手と、チラリと見つめた彼の頬が微かに赤く染まっているこの瞬間も。
確かな愛の証。
「紺野君、大好き」
小さく呟いた私に隣で紺野君は笑う。
「だから知ってるって」
「うん」
夕陽に包まれる廊下を彼と一緒に歩きながら、とてつもなく大きな幸せを感じて私も笑った────。
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