Act.6 #2

2/16
379人が本棚に入れています
本棚に追加
/35ページ
「…うん…」 差し出された手に自分の手をそっと重ねると、力強く握りしめられてまた胸が心地よく鼓動する。 しっかりと繋がった手の温もりに私は全身で紺野君の愛を感じた。 キスとか…エッチとか…。 愛されてるって実感するのはそれだけじゃない。 こうして繋がった手と、チラリと見つめた彼の頬が微かに赤く染まっているこの瞬間も。 確かな愛の証。 「紺野君、大好き」 小さく呟いた私に隣で紺野君は笑う。 「だから知ってるって」 「うん」 夕陽に包まれる廊下を彼と一緒に歩きながら、とてつもなく大きな幸せを感じて私も笑った────。
/35ページ

最初のコメントを投稿しよう!