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Act.7 #2
────5年ぶりの蓮都の胸に飛び込んだ時、私の中である思いが過る。
そうだ……。私が蓮都と一緒にいるところを紺野君に知らせたら、彼にこのお腹の子が蓮都の子であると言っても信じてくれるかもしれない。
どこまでも捻じれて行く自分の思考。
「会いたかった」
心にもない言葉を言いながら見上げた蓮都は、眉間を歪め迷惑そうに私を引きはがす。
しかしその時、私たちの後ろから誰かの声がした。
「…あれ?…まさかそういう事とは…」
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