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「最寄りの駅、どこ?」
タクシーに乗り込んでそう聞いて来た龍都さんに、私は笑って行先を告げる。
「ラブホ」
「は?」
首を傾げた龍都さんを無視して私は運転手さんに言った。
「中央区の北十五条あたりのホテルに行ってください」
動き出したタクシーの中、唖然としてる龍都さんに私は寄りかかる。
「……本気で言ってんの?」
「うん」
「…………」
無言になってしまった彼は、きっと今、心で激しく葛藤を繰り返しているのだろう。
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