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「本当の君は、こんなことをするような子じゃないんだろう?」
「…………」
黙り込んだままの私に龍都さんは優しく聞いて来る。
「何があったか知らないけどさ……。
自暴自棄になったりしちゃダメだよ」
自暴自棄……まさにその通りだ。
けれどそうする事でしか、この深くえぐられた傷を埋められない。
それは何を言われようとも、まだ幼い私にはこれしか考えられなかった。
「だったら……。
これ以上私が堕ちないように……龍都さんが受け止めてよ」
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