Act.8 #2

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「ちょっと俺もシャワー浴びて来る。 今日も一日中、漁港で交渉してたから潮でベタベタなんだよね」 「……うん」 ベッドから降りた龍都さんは、もう一度私の頭を優しく撫でるとバスルームに入って行く。 その背中を見つめながら思った。 女って本当に不思議な生き物だ。 クラブでお酒を飲んでいた時は、あんなにも心が痛くて紺野君しか頭になかったのに。 今の私は……もっともっと龍都さんを知りたい衝動に駆られている。 他の誰かを好きになったら……この胸から消えない”好き”は上書き出来るのかな……。
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