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男と女がその行為をするためだけにあるベッドの上、私は心の葛藤を繰り返す。
紺野君にあんなにも辛い思いをさせた私の家族。
そして……そんな家族の娘となんか無理って突き放した紺野君。
バスルームから聞こえて来るシャワーの音。
心に沁みる……龍都さんの優しさ。
やがてシャワーの音が止んだ瞬間、私の心が見つめたのは……。
────龍都さんだった。
バスローブに身を包んだ彼が、濡れた髪をタオルで拭きながら戻って来ると私の隣へと腰かける。
その姿に唾を飲む私は……どこまでも浅はかな女へと変わった。
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