Act.13 #2

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だけど世の中は私が考えているほど甘くなんてなかった。 「君、ちょっといいかな?」 後ろから聞こえた声に振り返ると、そこには制服を来た警察官。 どうする事も出来ないまま、私は補導されてしまったのだ。 連れて行かれた交番で、当然のごとく札幌の家に連絡される。 そしてそれから4時間後には、私の前には父が立っていた。 「大変ご迷惑をおかけ致しました」 深々と頭を下げる父を横目に私は絶望感だけに包まれる。 もうここから逃げることも出来ず、愛する人も失って……。 私が存在する意味は、もうこのお腹の赤ちゃんだけしか見いだせなくなっていた。
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