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札幌に連れ戻された私は、毎日三村の送り迎えで学校に通った。
自由になれるのは自分の部屋の中でだけ。
買い物に行くのも、ミクとファーストフードに行くのも全て三村の監視つきじゃないと許されない。
そして月に一度は風間家との会食。
それでもお腹の中の子は着々と育っていて、少しお腹も膨らんで来た。
さすがに6ヶ月を過ぎたあたりから体重にも変化が起き始めたある日の朝、母に聞かれる。
「小雪、最近太った?」
「……そうかな?」
「うん、なんだかお腹のあたりが…」
「気のせいだよ」
必死に笑って誤魔化してみても、それは明らかに隠しきれない状況まで来ていたのだろう。
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