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Act.15 #2
「紺野君……痛い……」
だけどもう私は逃げないから。
あなたに壊されるのなら、それは本望。
ヒメムラサキの丘で交わした約束はやっぱり消えていなかった。
そして彼は願い通りに私をいたぶる。
「もうオマエの心なんて欲しくない。
俺がオマエに求めるのは身体だけだよ」
「…………」
「だってそうだろう?
もうヒメムラサキの丘の約束はなくなったんだ。
俺とオマエに未来なんてない。
だけど……」
しばしの沈黙の後、彼は言った。
「犯した罪は一生消えない」
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