Act.16 #2

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その思いが抑えきれなくなって、私は言葉にしてしまった。 「ねぇ紺野君……私……本当にあなたの傍にいてもいいのかな?」 「は?」 「だって……」 言いかけた私の言葉を紺野君は遮る。 「俺から逃げたくなった?」 「違……」 「残念だけど、俺はお前を逃がすつもりはないから」 「…………」 箸をおいた紺野君は、テーブルに肘をつくと真っ直ぐに私を見据えて言った。
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