Act.16 #2

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「わかってる。 だから好きなだけ……私を壊していいよ」 覚悟はとうに出来ているから。 真っ直ぐに見つめ返した私に紺野君は小さく笑った。 この地獄の先に何があるのかなんて、お互いに想像もしていなかった。 ただ……壊れた心で抱き合い、壊れた心で戯れる。 繰り返される狂気の宴は、破滅に向かって時を刻んで行くだけ。 そして狂わされた運命は、悲しいほどに複雑に絡んで行く───。
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