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Act.19 Side Ryohei #2
頭の中で謎が繋がって行く。
そうか……だから小雪は瀬那川蓮都から離れられなかったのか。
大きく揺れ出した俺の心情なんてお構いなしにミクが聞いて来た。
「じゃあ来年からカンボジアの日本語講師の件、進めちゃっていいのね?」
「う……ああ、いいよ進めて」
そう答えながらも俺は動揺を止めることが出来なかった。
俺の知らなかった小雪の過去が。
瀬那川蓮都という人物のズルさが。
……どうしても許せないって思った。
小雪を傷つけておきながら、津川映見に鞍替えなんて。
許される行為じゃない。
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