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Act.26 Side Ryohei #2
「勇太郎さん……」
「……はい」
「俺、小雪のことを恨んでもいないし、何よりも俺は小雪を愛しています。
もしも彼女が俺のして来たことを許してくれたなら……。
彼女と子供と3人で暮らしたいと思っています」
「……え?
だけどカンボジアに行くんじゃ……」
そのつもりだった。さっきまでは。
けれど今は違う。
「まだ……俺は自分の足で一歩も歩めていない愚かで拙い人間です。
けれど彼女と子供が俺を成長させてくれる……」
いや、彼女と子供を守るために俺は強くなることが出来る。
そう思えるんだ。
だけどひとつだけ、揺るぎない自信だってある。
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