Act.26 Side Ryohei #2

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「たとえ彼女が俺を受け入れてくれなくても……。 俺は必ず生まれて来る子供を幸せに導きたいと思っています。 それが……父親である俺の責任です」 「……亮平君……」 「だから今だけでもいい……小雪の一番近くにいさせて下さい。 彼女が目覚めて俺を拒否したならそれは真摯に受け止めます。 ですからどうか……」 深々と頭を下げて懇願した俺の横で兄貴までが頭を下げた。 「勇太郎さん、お願いします」 「いや、黒田さんまでそんな事! あの、亮平君!こっちからお願いしたくて連絡したんですから!」 慌てて勇太郎が言った瞬間だった。 処置室のドアが開き、看護師が声を掛けて来た。 「有坂小雪さんのご家族の方は?」
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