Act.26 Side Ryohei #2

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「出来る限りのことはします。 一応手術の準備に入ります」 そう言って先生は緊急処置室から出て行った。 意識を戻す気配のない小雪を見つめながら、もう一度小さな手をぎゅっと握りしめる。 「小雪……頑張ってくれ……頼むよ……」 祈る想いで彼女とつないだ手に額をつける。 「小雪っ……」 どうか神様……俺はこの先の人生がどんなに不幸であっても構わないから。 どうか小雪と赤ちゃんだけは……。 強く願った時、再び小雪の手がピクリと動く。 今度は気のせいなんかじゃない。 確かに彼女の手は俺の手を力強く握り返したんだ。
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