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真っ白な時計台の下、私は逸る胸の鼓動と必死に戦いながら時計の針を見つめる。
今日は付き合い始めてから初の紺野君とのデートだ。
ミクのむちゃくちゃな作戦だったけど、まさか彼が本当に姫紫の丘を一緒に探そうなんて言ってくれると思わなかった。
待ち合わせの時間まで、まだ10分もあるけれどこうして彼を待つ時間もすごく幸せで。
思わずにやけてしまう自分の顔を両手で叩いてみたり。
通り過ぎて行く人たちから見たら、きっと私はちょっとイタイ子かもしれない。
今日のために新調した淡い紫のワンピース。
制服姿じゃない自分を見せるのは恥ずかしいけれど、それ以上に紺野君の私服姿が見れることが嬉しい。
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