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「そろそろ到着しますよ~」
ガタンっ、ガタガタ…ガチャっ…
「息子さんは僕達が処置室まで運びますので、お母さんは受け付け票と、こちらに息子さんのお名前と住所、こちらにお母さんのお名前と電話番号を書いてください。」
「あ、はい…。あのっ、息子は…?」
「傷が結構深いので、このまま処置室で、先生に見てもらいますので、記入が終わったら、一番の処置室へお入り下さい」
「あ、はい、わかりました…」
ぼくはおじさんたちに他のお部屋に抱っこされて連れていってもらった。
「ボク。お母さんに叩かれたりしてるのか?」
「ママ…?ママ痛い痛い?」
「そう、ママから、痛いことされたりするか?」
ママから、痛いこと?
あ、バシン!!!!!てやつかなぁ?
あれ、痛かったなぁ。
あれ…あれれ…?
思い出したら…
何だかお目々が熱くなってきた…
「うっ…痛いの。痛い痛いの。ママ痛い痛いの。」
「そうか、つらかったなぁ。今までよく頑張ったな、痛い痛いだったよなぁ。こんなに小さな体なのに、こんなにたくさんアザが出来てるなんて。」
おじさんたちとお話ししていると、カーテンの向こうから、白いお洋服を着たおじさんが入ってきた。
「あー、この子ですか?」
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