イライラ虫

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「あー、どれどれ?」 白いお洋服を着たおじさんは、ぼくのおでこを見て、さわってる。 うーん、ジンジンするなぁ。 「んー…これは、ただ走って転んでぶつけたくらいじゃ、こうはならないと思うんだけどなぁ…」 「あ、先生…実は…この子のお母さんなんですが…」 「なに、どうしたの?」 「この子の体に…」 おじさんたちは、ぼくのお洋服をぺろん、とめくった。 白いお洋服を着たおじさんは、ぼくのお腹や背中を触った。 うふっ、なんだか少しくすぐったいなぁ。 「んー、これは叩かれたりして出来るアザだなぁ。何、この子虐待されてんの?」 「はい、おそらく…。」 「ボク、ママに痛い痛いされたりするか?」 「あ、それ僕たちがさっき聞きました。」 「なんて言ってた?」 「泣き出しちゃって。多分、虐待されてるときを思い出してしまったのかと。」 「うーん…。児相に電話できる?この子住所どこ?」
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