第1章

15/57
前へ
/61ページ
次へ
   その夜、あやちゃんに今週末にまた 本社会議かもしれないとメールしたら、すぐに電話がかかってきた。あまりのはやさに笑いながら電話にでると  「先輩!!笑ってる場合じゃないですよ~!!大丈夫ですか~?」  「んっ…?何が…?」  「…はあぁぁ…先輩…   いや、いいです。大丈夫なら…」  本当に何のことかわからず、あやちゃんに何よ何よとせかしたら  「先輩、本社に来るってことは会う可能性があるってことじゃないですか~? しかも今回の企画は社全体の業務改善だから、営業や営業事務とかも後々参加するはずですよきっと…」  あっ…そうだ‥  淳也や西山さんと会う可能性をすっかり忘れていた…    「先輩…ほんと仕事は完璧なのに…」  「…っすいません」  私の方がだいぶ先輩だが、姉御なあやちゃんについ正座してしまった。  あやちゃんの言うとおり、鉢合わせのことなんて考えてなかった。  3年も付き合ってたのに、浮気されていたのに…  あの時は確かに悲しくて、腹立たしくて、なんで?なんでなの?って思ってたけど、週末あやちゃんが帰った後泣き続けたら意外とスッキリしていた。    「まあ、先輩のそうゆうとこも可愛いんですけどね~  とりあえず!西山は私が見張っておくので安心して来てくださいね」  なんて、頼もしい言葉をいただいた。  
/61ページ

最初のコメントを投稿しよう!

65人が本棚に入れています
本棚に追加