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「梓は将来何がしたいとか何にたりたいとか夢はあんの?」
「そうだねー私は…」
歩の唐突な質問に梓は目を凝らして遠くを見つめたまま悩んだ。
「へへ、わかんない!」
「梓、動かないで」
「はーい…」
舌を出してテヘっと可愛らしげに笑っていた梓は契一に注意されて再び前を向いた。
「だって…私はまだ…」
「何がしたいとか何ができるかなんてわかんないしさ」
前を向き遠くを見つめながら呟いた梓の横顔をじっと見つめた歩は深く息を吐き、両手を上げて背伸びをした。
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