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会社は倒産。
おかげで工場を建てた時の借金もある。
それに・・・家族には内緒だけど古い友人から保証人になって欲しいと土下座をされ俺は断れずにサインしてしまった。
その友人も去年金を持ち逃げされた頃位から音信普通になり、そいつの借金も保証人の俺が払わなきゃならないんだ。
借金も総額で2300万だ。
泣いても無駄。
今更この歳になってどこも雇ってはくれないだろうし、雇ってもらえても安い給料じゃ到底払えない。
だから・・・
だから俺は決めたんだ。
もう死のうって。
死のうと決めた日からこのビルの屋上に5日も通っている。
死のうと決めたのになかなか死ねないんだ。
死ぬのも怖い・・・
生きるのも怖い・・・
遺書は書いた。
俺が死んだら保険金も出るから生活には困らせる事はないはずだ。
ーーさぁ飛ぼう・・・ーー
「何をしてらっしゃるのですか?」
声のする方に振り返ると、そこにはニコニコと白いスーツを着こなした若い男。何故か麦わら帽子を被っていて風で飛ばされない様に手で押さえている。
美青年な感じで最近人気のニャニーズ系ってやつか。
「田上 保さん?何をしてらっしゃるのですか?」
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