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「えっ?何で私の名前を・・・?」
「まぁまぁそんな細かい事はお気になさらずに。それよりも大変でしたね。まさかお金を持ち逃げされるわ、借金の保証人になってあげた友人は音信普通になるわで。」
「なんでそれを・・・まさかグルなのか!!!」
俺は一気に頭に血が上り怒鳴り付けた。
「いえいえ、とんでもない。私がそんな酷い男に見えますか?
まぁ田上さんの人生を一言で表すなら・・・
天国から地獄!
といったところでしょうか?
まさに不幸ですね~」
「ほっといてくれ!俺にはもうどうしようもないんだ。」
「だからって死ぬのですか?生きてればいい事ありますよ?」
「生きてたって借金も払えない。娘は高校生になったばかりなんだ。これから大学にも行かせてやらなきゃならない。そんな金なんてないんだよ。だから死んで保険金を残す事くらいしか・・・くそぉ、くそぉ・・・!」
初めて会ったばかりの男に向かって感情に任せて出てくる言葉を吐き出した。
「え~っと、借金は・・・っと。
たったの2300万ですか。こんなの何とでもなりますよ?田上さん。まだ生きたいでしょ?娘さんが成長して、結婚して子を産めば可愛いお孫さんからはおじいちゃんと呼ばれるんですよ?また幸せな生活に戻れますよ。」
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