林檎飴の約束

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 私がゆっくりと歩き出し、蒼介さんも歩を進める。 「ずいぶんうぬぼれてるのね」 「これからは美晴にもうぬぼれてほしい。僕が一生美晴を離さないって……信じてほしい。美晴を寂しがらせないよう、毎日電話する。メールもするよ。毎日愛してるって言う。毎日キミへの想いを積み上げるから……どうか一生そばにいてほしい」  蒼介さんが足を止め、私もつられて立ち止まった。  この半年、何度戻ってきてほしいと願っただろう。隣に立つ彼の姿を何度夢見たことだろう。 「もう二度と……私に林檎飴を一人で食べさせないでください」 「約束するよ」  蒼介さんの右手が私の髪に伸び、ストレートの髪を梳くようにして後頭部に触れた。その手のひらに引き寄せられて、私の唇に蒼介さんの唇が重なった。 【了】
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