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「やっとおわった……」
こんなに学校にいることが窮屈だったことはない。
いつもは楽園の 図書室にも、今日はいく気になれず、そのまま帰ろうと階段を降りる。
なんか視線を感じたけれど知らんぷりをしていたら
「ちょっとあんた。」
お決まりの文句で引き留められた。
振り返るとまたまた予想どうりの相手が鬼の形相で仁王立ちしていた。
「吉原詩織よね。」
「…はい。」
「ちょっと話があんだけど。」
そして予想どうりの展開。
あきれて言葉もでない。
どう見ても嫉妬の念が顔ににじみ出てる。
「私は話すことなんてありません。急いでいるのでその話はまた後日。失礼します。」
だってこの人たちの相手したくない。
めんどくさい。
かといってそれだけでひきさがるわけもなく。
「先輩にそういう口きいちゃ駄目だよねぇ?
優等生の詩織ちゃん?」
なんて論点のズレたことを言ってくる。
「ならここで。今聞きますので手短にお願いします。」
ほんとは体育倉庫の裏とかにでもつれていくつもりだったんだろうけど、そんなことさせてたまるか!!
案の定先輩たちは苦しい顔をしてこっちを睨み付ける。
しばらくして、リーダーっぽい女が話を切り出した。
「あんた、河内くんとどういう関係?」
…ほらやっぱり。
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