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檻の中の東洋人、宇堂保は、高広の声を聞くと、フイと体を沈めだ。
ばかデカい体躯を誇る男たちは、すばやい保の動きに、姿を一瞬だけ見失う。
そんな保に、他愛なく足を払われるひとり。
尻もちをついたところに強烈な回し蹴りをくらって、したたかにリングに背中を打ち付ける。
保は倒れた男の腹を踏み台にして、その次の男にドロップキックを食らわす。
振り返りざまに裏拳を飛ばす。
まるでハリケーンのような保の攻撃に、リング脇は大歓声に見舞われた。
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