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倒れた男の頚動脈にきっちりと肘を入れて、意識を失わせることも忘れない。
途中で復活されようものなら、リングの中の一匹狼である保には邪魔なだけだ。
それでもよろめき立ち上がってきたタフガイには、目を爪で横なぎに払った。
両目を押さえて悶絶する大男だが、視力を失ってしまえば、ただのでくの坊だ。
指についた血を舌で舐めとり、保は、
「次行こーか」
残ったふたりに向けて、甘いマスクに嗜虐的な笑みを浮かべる。
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