act.1

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倒れた男の頚動脈にきっちりと肘を入れて、意識を失わせることも忘れない。 途中で復活されようものなら、リングの中の一匹狼である保には邪魔なだけだ。 それでもよろめき立ち上がってきたタフガイには、目を爪で横なぎに払った。 両目を押さえて悶絶する大男だが、視力を失ってしまえば、ただのでくの坊だ。 指についた血を舌で舐めとり、保は、 「次行こーか」 残ったふたりに向けて、甘いマスクに嗜虐的な笑みを浮かべる。
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