第1章

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桜子は少し憂鬱だった。 「私、どうしちゃったんだろ?」 自分でも、よく分からない心のときめきに桜子は戸惑っていた。 なんか、卓のことを妙に考えてしまう自分がいた。 現実って、分からないな。とか桜子は思っていた。 それから、卓はサッカー部に入った。 サッカー部に入った卓は、早速メキメキと頭角を現した! 卓は凄くサッカーがうまく、すでに実力は超高校級だった! 一方、桜子はいつも通り、マイペースに軽音で部活を頑張っていた! 夢は、シンガーソングライター! 桜子は、ギターがうまくなるように必死に頑張っていた! ある時、優子がサッカー部を見に行こうと誘ってきた! 「何?優子?」 「今ね、サッカー部の卓君が凄くかっこいいの!ね!一緒に見に行こう!?」 桜子は、あまり乗り気でなかったが、優子が熱心に誘うので、仕方なくついていった。 (優子の頼みだから、仕方ないか!?) 桜子はどうせ見ても、何も変わらないと腹を括(くく)っていた。 しかし、サッカー部を見に行った時だった! その時、ちょうど卓がサッカーをめっちゃ頑張っていて、卓の姿が目立っていた! その姿は、本当にかっこよかった! 「かっこいい…」 と思わず、桜子も声を漏らしていた。 そして、しまった!と思った。 優子に聞こえたかな?と思った。 案の定、聞こえていた! 「でしょ!?かっこいいでしょ!私の言った通りよ!!」 なにか、優子は嬉しそうに自慢していた! いかんせん、桜子は納得いかなかった! (なによ!卓なんて、大したことないんだから!) あくまで、桜子は心の中で、反抗していたが、卓に惚れているかもしれない自分を認めたくなかった! なぜなら、卓が自分にあまり興味がなさそうに見えたからだ! それは、実際、卓の心は違って、ただ桜子の前で照れていただけだった。 実は、卓も桜子のことが気になっていた。 二人の距離は、微妙にアンバランスな形をしていた…。
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