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「もらったんだ」
「これをですか?」
「友人がたまたま撮ってた写真に混ざってた」
とても写りがいいとは言えない。
どこぞの平凡な学生風情の写真。
それをチラリ横目に見て
「好きなんだよ。その君が――」
鏡の前に立ち生乾きの髪を整える
この上なくゴージャスな男が言う。
「僕は――学生時代からずっとそうだった。家柄も容姿も派手でクラスで一番目立ったし、周囲の目は自ずと僕にそれらしくあることを期待した。良家の問題児、パーティーボーイ、恋人をとっかえひっかえする悪い男。馬鹿な見栄もあってずっとそれに答え続けてきたよ。だけど――」
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