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「理央、どんな魔法を使ったの……?」
そして
ついに言わせる。
「どうしようもないほどおまえが好きだ。頼むから今夜は逃げないで」
僕をとらえて離さない唇が
懇願するように
甘い声音で囁いた。
「逃げないよ。だけど――」
奇跡
だって?
いや違う。
常識を疑うような練習の成果だ。
「すごく優しくして」
今となってはなんだっていい。
僕は自分から手を伸ばした。
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