第13章 目覚めたミツバチ

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「抱いて――今夜」 両腕を白河さんの首に回して 耳元に顔を埋めたまま囁いた。 「本気で僕を抱いて下さい……」 和樹のウイルスは強烈で 息遣いまでが完璧に様になる。 「ああ……」 彼の体温が 一気に上がってゆくのが分かった。 「白河さん……僕が欲しいでしょ?」 もう一押しだ――。 僕の指先は羽をもった蝶のように ふんわりと広がって。 「言って」 憂いのある眼差しをお供に 彼の頬にそっと着地する。
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