第13章 目覚めたミツバチ

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誰だって突然 心に踏み込まれるのは苦しいんだ。 「僕は……」 それは百戦錬磨のプレイボーイだって変わらない。 「おまえのこと……」 呻き声を洩らすようにしながら 皮肉屋の唇が開いては閉じる。 「僕のこと?」 彼の本能が 美しく羽化した僕の姿を 焼きつけようとしてるんだ。 「なあ、おまえ本当に理央か?」 丸く瞳を見開いたまま 瞬きさえしない。
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