置いてけぼりなアラサー女子

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 でも、やっぱり違う。  友部さんを始め、皆と私は意識が違う。  だからお客様から見透かされる。  私はその日の帰り道、やはりボーっと帰った。  同じ車両になぜか乗り、なぜか周りを見て、そして何事もなく次の駅に着いて、悲しくて泣きそうになった。 (あの助けてくれたメガネサラリーマンも、きっと凄い人なんだよね)  ぼんやりと窓をみながら考えてしまうと、真っ暗闇の中があかりがぽつぽつと目に入る。  綺麗な小花のようでぼんやりと眺めた。 (だって立場が逆なら私はきっと助けない)  見て見ぬフリをして、そしてやり過ごしていつも通りだと思う。  私は酷く自虐的になりながらも、恋愛に縁がない状態で心が渇ききって、その助けてくれた王子様にすがるように、毎晩毎晩探してしまった。  きっともう会えないとどこかで分かっているのに。
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