第1話:僕と未知との遭遇

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「つまり一言で言いましょう……。  惚れました」 「……え? 何と……?」 「もう一度言いましょう……惚れました」 「……その……何故(なにゆえ)に?」 「理由を聞きたい、と? 私としてはそれは吝かではありませんが、この愛……話せばかなり長くなりますよ? それはもう、ナイル川なんて比ではないくらい」 「……できれば3行以内で」 「恩人で  ノリが良くて  好みのタイプだったからです」 「短くできるじゃねえか!」 「ほらー。そーやって、会ったばかりの私と簡易漫才までできてしまうところがまた素敵なんですってば~」  しまりのない笑顔を浮かべながら、心底嬉しそうに女性は言い、そこでようやく誠都から離れた。
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