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\バーーーーーーーーン!/
「春蓮、カッコいいーー!」
ノックもせずに、勢い良く扉を開けた。
…勢い余って、掛け金が外れている。
余命数年とは思えない怪力である。
「おい!いきなり過ぎるだろ!」
「いやぁ、感動してしまってねー?
春蓮が、僕のために喋ってくれたんだよ?
同じ空気も吸いたくもないような老害に!」
あまりの言いようだ。
「…黎樹様、ご挨拶なご登場ですな?」
老害と呼ばれた雲稠がワナワナとしている。
「しかしながら、貴女はこの楼には立ち入りはもう出来ませぬ。お引き取りを。」
「…なぁに、ふざけたこと言ってくれちゃってるのかなぁ?」
一枚の文書を雲稠に突きつける。
「何…を?………?!馬鹿な…。後見人だと?!」
「うん、もう受理されてるから、取り消しは出来ないよ。
申請出して通ったとしても、十年くらいは受理されないんじゃない?」
「ならば、力ずくで…!」
「誰にさせるのかな?」
春蓮の回りにいた部下たちは、賀竜により、絨毯と熱烈な口づけをしながら失神している。
当の春蓮は、黎樹に抱き締められていた。
「てことで、既に決裂していたことだし、"お姫様"は返してもらうよ。
…春蓮の記憶力を嘗めちゃいけない。
おまえの処分は、追って連絡しよう。」
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