料理音痴

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……ごはんを食べるときくらい、 こんなことは考えちゃダメ。 「ごちそうさまでしたー」 「……」   食事が終わると、一緒に片付けをする。 坂下が洗って私がすすぐ。 料理はできないけど、 片付けくらいはできるから。 ふたり並んでるこの時間は結構好きだ。 「ずっとこうしていたいな」 「……」 「えっ、あ、ごめん。なんでもない」 「……おまえにだったら一生メシ、 作ってやる」 「……!」   思わず見上げると、 坂下の顔は真っ赤になっていた。 「それってそういう意味?」 「……」
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