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「もしもし?尚吾?」
この声を聞くだけで癒される。だけど少しだけ不安げな声。
「うん。…えっとおはよう」
「おはよう。…その、怒ってる?」
…あ、やっぱり気になったんだ。
「いや、怒ってないよ。冷たく感じたのなら悪かった」
その言葉に、安著するため息が聞こえる
「怒ったかと思った」
すると照れ隠しだろうか、少しだけプリプリとした声にクスリと笑ってしまう
「怒るわけないじゃん、でも寂しかったし気にはなってたよ」
本音を伝えれば息を呑む声がした。
きっと顔を赤らめているんだろう。そう想像するだけで、心が暖かくなる。
「なぁ、要」
「何?」
会いたい、今すぐ会って抱き締めたい。
「早く会いたいな」
「ッッ!もー!なんだよ!そんな声で言うな!バカ!」
「ハハッ、ごめんごめん。そんな怒んないでよ」
可愛いなぁ、今どんな顔して言ってるんだろう
長い長い夏休みの間に会えるだろうか
「俺も…会いたいよ。尚吾に」
ー~!!
今度は俺が息を呑む番だった。
弟達に緩む顔をみられたくなくて、慌てて口を押さえる。
…そんな可愛いこと言われたら今すぐあいたくなっちゃうじゃんか
馬鹿なの!?ほんとなんなの!?俺の恋人は
「帰ったら覚悟しとけよ!」
「ふふ、それは約束出来ないけど?思い出させてよ?ちゃんと」
形勢逆転。きっと今は茹でダコのように真っ赤になっているだろう己の顔。
やっぱり要の方が1枚上手なのかもしれない
そんな事を思いながら、再会後は
要を抱き潰したらしい、とかしていないとか…
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