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「…今の俺は不満なのか?」
「え?」
「今の俺は不満なんだろ!」
あ~、嫌だ。
女々しすぎる。引かれた…
背を向けると背後でククッと笑う声が聞こえ、怒ろうと振り向けば
抱きしめられキスをされる。
「バーカ。不満なんかあるかよ。昔は可愛かった。今も可愛いけど…今はすげぇ綺麗だよ。女なんかよりな」
「~~ッッ!」
不敵に微笑み、顎に添えられたら手と腰に回された手から伝わる体温に
また顔が赤くなるのが分かる。
「ッッ!分かったから、離せ」
「却下。俺を煽った要が悪い」
「煽ってな、ん、あっ」
慣れたようにグチュグチュと咥内に侵入する舌。
キスをされると
気持ち良すぎて頭がボ~ッとして、何も考えられないようになる。
「ふぁ、あ、きもちぃ」
離れた唇を結ぶ銀色の糸。
舐めて取る姿が、俺を見つめる欲情した瞳が。
思考を狂わせていく。
「ふっ、エロい顔」
フェロモンを撒き散らす直哉の笑み。
抗える訳がない。
「なぁ、今から早めの七夕といきますか?」
ヒョイと軽々と抱き上げる直哉の首に腕を絡める。
「バカじゃないの」
なんて言いながら期待する俺はもっとバカなのかもしれない。
それからは、掃除をする暇ないくらいに
甘い甘い初夜を過ごす事になる二人なのでした。
【直哉とず~っとず~っといっしょに居れますように 要】
~完~
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