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8月 お盆休み
ミーンミンミン…、、
外で元気に鳴いている蝉達。
しかしそれがよりいっそう暑さを感じさせている様な気がする。
今はお盆に入り父方の婆ちゃんの家に家族皆と来ている。
でも、気分は憂鬱だった。
昨日、要にラ○ンしたのに返事が無かったからだ。
そりゃ夜遅かったし…寝ちゃってたかもしれないけど。
もう昼前だぞ。返事あっても良い時間じゃないか?
そんな俺の気持ちも知らずにバタバタと弟達が駆け寄ってくる。
「兄ちゃん兄ちゃん!今から川に泳ぎに行かないっ!?」
「ばっか。兄ちゃんはオレと山にセミ取りに行くんだよ!」
ぎゃあぎゃあと言い争いを始める下の弟達。いや、別にまだまだ滞在するんだから分けて行けばいい話だろ。
まったく…仲が良いんだか悪いんだか分からねぇな。
「どっちにもつき合ってやるよ。ただ、今はお盆だからな。川には入れねぇよ?」
「「えーっ?どうして?」」
「お盆に川や海で遊ぶと亡くなった人達にアノ世。つまり、死んだ世界に連れて行かれるんぞ。」
「「えーっ!じゃあ行かない!まだ死にたくないもん」」
…うん。やっぱり仲は良いな。双子並の息の合方だしな。
クスクスと笑って二人の頭を撫でて居ると
-ピロン
と携帯に通知を知らせる音が。
【おはよう。昨日はごめんな?寝落ちしてた。】
あ…やっと返事。
簡単な返事だがキュンとしてしまった
【いーよ。別に】
…あれ?これ結構冷たい?なんか怒ってるように見えるかな?
勝手にそわそわしていると今度は着信が鳴り響く。
【要】
、
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