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「もう直ぐなんですね」
「うん。だから…今日もこの買い物終わったら勉強しようと思ってたんだけど…」
「ええ?! …早くそれ言って下さい…!
もう帰りますか? あ、なんなら私一人で帰りま…」
岡崎さんは私が出口へ向かおうとしたら言葉で引き止めた。
「俺の買物に付き合わせたんだから、一人でなんか帰せないよ。ちゃんと送って行く。それに…」
「…それに?」
岡崎さんは立ち止まり振り向く。
少し逡巡してから、
「…勉強は毎日しているから、
今日は息抜き…しようかなって」
少し照れくさそうに笑った。
「え…それって……」
「このままデートする?
…美樹ちゃんが嫌じゃなければ…」
「…!」
デート…!?
岡崎さんの口からはっきりとそんな言葉が聞けるなんて…
嘘みたい……
「試験勉強の息抜きでしたら
よろこんで付き合いますよ!」
にこりと笑って私は答えていた。
「…よし、決まり。
じゃあ次どこ行く?」
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