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「…岡崎さん、 さっきも他にしようって言ってましたよ」 「……プレゼント選びも楽じゃないよな…」 ふうっと面倒くさそうに岡崎さんは溜め息をついた。 「じゃあさっき見た帽子とバックはどうですか?  涼しげで夏にピッタリだし、お出かけしたい気分になるようなデザインでしたよ」 「…夏物買ったら今しか使えないって文句言われそう…」 ええ?!夏物のだめなの?!   私は岡崎さんの注文の細かさに呆れた。 「じゃあ、やっぱりアクセサリーは? このネックレスとか好みですけど、私にはちょっと若過ぎるかな… 二十歳のときに出会いたかった…!」 私は花柄モチーフのシルバーネックレスを指差して言った。 小さな宝石がアクセントになった可愛いデザインは、普段使いとかしたいけど、仕事では使えそうにないデザインだった。 「二十歳のときに出会いたかったって…大げさな。今も十分若いでしょ、美樹ちゃんは」 「えー? 二十歳の子には負けますって。 まあ、岡崎さんよりは断然若いですけど」 ふふんと笑いながら岡崎さんの顔を見た。 すると、
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