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「…っんな、にをしているんですかっ!
アイス? アイスのこと?!
てか、ひ、人の…指っ、
噛まないで下さ…っ!」
「俺の手に落ちたアイス、舐めて」
「………は…ええっ?」
さらに激しく動揺した。
「食べたいなら舐めていいよ。ただし、垂れた方な。どうぞ」
岡崎さんは掴んでいた手を離すとアイスを持ち替えて、そのままさっと遠ざけた。
アイスがたれた右手を私の顔へと近づけ差し出してきた。
「な、何言って…!
む、無理ですそんなっ…何でそんなことを…!」
「…お仕置き。ペットの躾?」
「……はい?」
思いっきり不服だという目でじろっと睨んで聞き返す。
その視線を受けて岡崎さんは瞬きをゆっくり一回、ふうとわざとらしくため息を吐くと、
「…何度も言ってんのに覚え悪いから」
真っ直ぐまた私を見た。
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