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「……美樹、着いたよ」
「…はい」
あの後車に乗り込むと、そのまま私のアパート駐車場まで送ってくれた。
車内ではなんとか平静を装い、普段通りを演じていたけれど、はっきりとした答えを聞けなかったことは、
やはり、…ショックが大きい。
「……」
この後、岡崎さんは用事があるわけで、
私は直ちに車から降りないといけないのはちゃんと理解している。
けれど、
以前車から降りたくなかった気持ち以上に何倍も後ろ髪を引かれる思いがして…
「……降りたくないです」
つい、本音をポロリ。
「………」
気持ちばれちゃったし、遠慮なく我儘を言って困らせてみた。
「…ごめんなさい」
でも、とりあえず謝っておこう。
岡崎さん、怒るとなんか何するか分からない怖さあるし…
「…さっきの電話は仕事先から」
「…！？」
ギッと音を立てて岡崎さんがサイドブレーキをかけるとエンジンを切った。
「……え？ 仕事…先？」
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