*14*

11/14
前へ
/33ページ
次へ
「…相変わらず、狡いですね。 そうやって女の人を丸め込むんですか?」 「…丸め込むって、いい方酷いな」 「もう、スイカも召し上がったご様子ですし、用事終わったのならお引取りを!」 「用事はまだ終わってない。 美樹、もっとこっち来て」 「!」 右手をさらにぐいっと引っ張られて。 座ったままの岡崎さんに見上げられる。 「…用事ってセクハラですか?」 岡崎さんの右手が私の頬に触れる。 事務所の階段で触れられた時を思い出す。 「…威嚇するなよ、飼い犬のくせに」 「いい加減、犬呼ばわりやめて下さい」 「なんで? こんなに可愛がってやってるのに、分からない?」 「…バカにしないで下さい」 「…バカにしていない」 「!」
/33ページ

最初のコメントを投稿しよう!

198人が本棚に入れています
本棚に追加