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「み、美樹ッ?! どーしたあ?!」
「ッみやびぃ~っ!!」
岡崎さんの家から私の家まではそんなに遠くはなかった。
それでも走って歩いて20分。
よろよろのヘトヘトで濡れねずみになってアパートに辿り着いた時、
雅の部屋の電気が付いているのを確認したらもう、訪ねずにはいられなかった。
「…えっと…、取り敢えず、
シャワー使いなよ?」
「…お借りします」
熱いシャワーを浴びて。
ずっと走っている時も流したのに、涙はまだ枯れる様子が無くて。
なんでそこまで泣いてんの?
て、自分に自分で突っ込んでもまだ止まってくれない。
「…明日、会社行きたくなーい! クシュッ」
「…休んじゃえば? 風邪だって言って。
てか、多分美樹、まじ熱あるわ」
「…え?」
雅が私のおでこに手を当てる。
「…うん。熱いね。はい決定!
よかったね~会社行かなくていーよ」
雅がニコッと微笑んで言った。
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