176人が本棚に入れています
本棚に追加
たこ焼きを頬張った瞬間、雅に聞かれ、口の中を火傷した。
ヒリヒリする口の中を冷ますため慌ててお水を飲んでから、答えた。
「し、…してないっ!
しないよ! そんなこと…!
ちゅーすら寸止め…いや、えっとぉ~…」
「へぇ~」「まぁ…」
二人が同時にリアクションして急に恥ずかしくなった。
「だ、だから…
何もしてないんだからいいんだよ。
とりあえず今は!」
「とりあえず、今はねぇ…」
う…。
雅の冷ややかな視線が……痛い。
「仕事や勉強が今は楽しいの。
優先させたいの! それに、岡崎さんも試験があるし、大変な時だから…そっちのことはゆっくり。
…もう、急いでいないというか…!
決して問題を後回しにしているわけじゃ…」
必死で自分にいいわけした。
「…それで、美樹は幸せなの?
幸せに…なれるのかな?」
「…え?」
和花のワントーン低い声に胸をぎゅっと掴まれたみたいに痛んだ。
「…今は仕事に燃えているから感じないかもしれないけど…そんなに頻繁に会っていたらたぶん、
自分の気持ちが抑えられなくなると思うよ?」
最初のコメントを投稿しよう!