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「…はい、お茶。どうぞ」
「…ありがとうございます」
夜空を見上げると半分のお月さんが見えた。
「…岡崎さんにお願いがあるんですけど」
その月を見たあと、
隣にいる岡崎さんをみた。
「その前に、二人でいるときはもう、敬語でなくていいだろ? 普通に話していいよ」
「…え? あーはい。じゃ…なくて。
うん。分かった…」
しどろもどろの私に対し、岡崎さんは普段の様にふっと笑った。
「祐哉って、呼び捨てでいいよ」
「ゆ、祐哉? い、いきなりそれは…」
「…まあなんでもいいけど…で、
お願いってなに?」
ベンチのそばには街灯と、自販機。
お互いの表情はバッチリわかる。
私は隣にいる岡崎さんの顔をじーっと見てから言った。
「…私のこと、
どう思っているか…言って」
「……え?」
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