*番外編*

30/38
前へ
/38ページ
次へ
「…追加購入?  はいはい…お犬さまの仰せのままに」 俺が財布をポケットから取り出そうとすると、その手を美樹が止めた。 「違う。これは私が買うの! 和花と雅に! お揃いにする! …あともう一個は… やっぱり指輪のチャームかな…」 美樹はそばにあるチャームの説明書きと代物を交互に見ながらぶつぶつ言って選ぶと、自分で店員を呼んだ。 バッグから財布を取り出すと、嬉しそうににこりとしながら美樹は会計を済ませた。 「祐哉くん、ありがとう… ネックレス、大っ事にするね!」 美樹はラッピングをして貰ったにもかかわらず、店を出ると直ぐに包装を解き、ネックレスを身につけた。 終始にこにこで、ネックレスに触れてはご満悦の美樹を見ていると、こっちまで嬉しくなる。 買ってあげた甲斐はあるし、もっと喜ぶ顔が見たくて色々プレゼントをしてあげたくなった。
/38ページ

最初のコメントを投稿しよう!

174人が本棚に入れています
本棚に追加